フレンチブルドッグ NINO のフランス生活 | La vie de NINO en Normandie ~ ノルマンディ地方でのんびり暮らしています

その後のピアノ







そのうち書こうと思っていたら、年も差し迫ってしまった
どうせこの時期はブログを読んでくれる人も少なくなるから・・・と言うことで、今日、書いてしまおう(笑)
最初に断っておくけど、長くなりますよ。


子供の頃にやめてしまったピアノを数年前に再開して、悪戦苦闘していることはちょくちょく書いてきた
やめている間、少しでもピアノに触っていれば違ったのだろうけど、トラウマみたいになっちゃって何十年も弾いてなかった訳だから、人前で弾く時は毎回緊張しちゃうし、いつも上手に弾けてる感じがしない

それでも、春先には学校のコンサートに参加した
他の楽器の人たちも出るから、ピアノの学生は、他の楽器とのアンサンブル、ピアノ連弾(4手)とソロの私で、3組(4人)のみが参加
今年はドビュッシーが亡くなって100年になる年だったので、連弾組は有無を言わずにドビュッシーの曲
私はブラームスのOp.118
この曲をコンサートで弾くことは先生が決めた
これはピアノを再開した年の学年末試験の課題曲で、しかもその6週間しか弾いていない
(試験の課題曲は(例えば入試なんかでも)試験日の6週間前に発表になり、その間に仕上げる)
それに、この手の曲は、私としてはそんなに得意とは言えないので、なんで?・・・と思ったけど、そのコンサートでは、たくさんブラボーと言ってもらえてほっとした
と言うところまでは、前回、書いたと思う


今年はそれで終わりじゃなかったのだ

過去に2回参加しているピアノのコンクールが春にあって、今年も出た
今回はバッハを含む20分のプログラム
緊張しちゃうとテンポが少し速くなってしまうから、気持ちを落ち着かせる意味でもバッハは心持ちゆっくり入って、なんとか無事に20分のプログラムを終了
ほっとする
でも、やっぱり上手に弾けたとか、やりきった感はなくて、もう少し上手く弾けたんじゃないかな・・・とすっきりしない
昨年、一昨年とも、弾き終わった後に、駆け寄って声をかけてくれる人たちがいたのに、今年は「しーん」
あぁ、ダメだったんだ・・・
と思いながらお席に戻ったら、うちのフランス人が
「バッハってつまらないね」
とトドメの一撃
結果は聞かなくてももう全然ダメでしょ、もう帰ろうよ・・・
と言ったのに、うちのフランス人が「そんなことを言わずに発表を待とう」と言うので、私はカフェテリアの窓側のお席で打ちひしがれて、コーヒーをすすりながら待つことに
そこへひとりのマダムがにこにこしながら近寄ってきて、何を言うのかと思ったら、

「暗譜していてすごいわね」

ナメクジに塩
・・・もはや、そこしか褒めるべきところがないんだろうね・・・


表彰式が始まっても、一向に名前を呼ばれる様子はないし、
あぁ、先生に何て報告したら良いんだろう・・・
と、泣きそうになってたら、最後に名前を呼ばれた
「えっ?」

1er prix avec les félicitatiions du jury (審査員の称賛付きの1位)
(フランスでは「審査員の称賛付き」とか「満場一致で」がついている1位の方がただの1位より評価が上になる)

その後の懇親会で、審査員の方々のお話しを聞いたら、バッハが良かったと言われた
あー、良かった・・・
あー、良かった・・・
バッハ、苦しかったんだよね・・・




ひとつ終わってほっとしたら、気持ちを切り替えて、次の準備に入る・・・


ところが、コンクールから数週間後に先生からメールがきて
「コンサートの依頼がきてるけど、どうする?」
しかも10日後なんだけど・・・
誰かがキャンセルしたのかな?
それとも、急に決めたのかな?
どちらも有り得る
詳細を聞いてみると、国立病院のホールでのコンサートで、聴きに来る人も患者さんやその家族だから、気楽に弾いてくれば?とのこと
それで気楽に受けてしまったのだけど、当日、ピアノの前でおじぎをして顔をあげた時、気楽に受けてしまったことを後悔した
客席が「モノトーン」だったのだ
そりゃそうだ、だって病院だもの、普段の発表会やコンクールの客席とは違うに決まってる
どうしてそれに気づかなかったんだろう・・・
急に緊張してしまった・・・
コンクールで弾いたバッハから始まって、最後にブラームスの間奏曲Op.118-2を弾いて立ち上がり、おじぎをして客席を見た途端に、目も口も大きく開けたまま固まってしまった
みんながすごい笑顔で拍手してくれていて、中には立ち上がって投げキスをしているおじいさんもいたのだ

「いやいや、そんなに拍手してもらえるような演奏じゃないってば・・・ちらっと1箇所間違えてるところもあるし・・・」

でも、この時、私の中で、ことっと何かが動いた







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さて、これは今年1番と言って良い程のイベント
夏に、教会のコンサートに参加した
夏のバカンス時季になると、フランス各地で音楽祭やコンサートが催される
私は、そのオープニングコンサートを担当
これから数日続く、プロの音楽家さんたちの前座みたいなものだね







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ピアノがSteinwayのコンサート用
良い音だったな〜







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お客さんもたくさんいて緊張したけど、最初からピアノ用のメガネをかけて出たから、おじぎをした時に見えた観客席はぼやぼや〜としてたし、ピアノの前に座ると目の前には教会の大きな柱、見上げるとこんな天蓋しかないから、家のピアノのお部屋にいるつもりで弾こう・・・と思い、比較的リラックスできた

ここでの演奏は楽しかった
ピアノの音が美しかったのもあるけど、曲の終わりが近づいてきた時に「あぁ、もう終わっちゃうなー、もう少し弾いていたいな」と思った数少ない経験のひとつでもある
客席で聴いていた先生にもほめられた
あー、良かった(笑)



このコンサートの後、主催者・支援者さんたちとの懇親会があり、主催者のムッシューに、

「あなたのピアノは心が穏やかになるね」

と言われた

「へーっ、そうなんだー・・・そういう曲だからなんじゃないかな・・・」
と思った(言ってないよ)
私は自分がわかってないのかもしれない
ブラームスの曲も自分では苦手意識があるのに、学校のコンサートに先生が選んだことも
当たり前かもしれないけど、弾いている自分が感じていることと、聴く人の感想は違うんだな・・・
今年は3つのコンサート(+ コンクールもかな?)に参加して、「人前でピアノを弾く」ことの意味を少しだけ知ったような気がする


このコンサートが終わった後、
もしまた依頼があったら、病院のコンサートはやってみたい
と、先生に伝えた


ピアノを再開して4年
私は、今、この辺りにいます

今年度はコンクールもコンサートも予定せず、できるだけいろんな曲を弾いてみたいと思っている







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私がピアノを弾いていると、必ずそばに移動して眠るニノ
1時間位すると、私の足元をぽんぽんする
「そろそろお休憩したらどうですか?」
と言っているのだと思う
それで、一緒にごろりとして、ニノと少し遊ぶのが習慣になっている



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Category : ひとりごと
Posted by ninoquincampoix on  | 8 comments 

8 Comments

クララの姉 says...""
ニノさん、こんにちは!
すごーい!すごーい👏👏👏ピアノは憧れます!
教会でのピアノは音もまた響き方が違うでしょうね。
練習の時、遠吠えするわんちゃんもいるようですがニノさんは大人しくしてるのですね。
またピアノのお話楽しみにしてます!
2019.01.01 14:55 | URL | #- [edit]
シーさん says...""
私も人生2度目のピアノのレッスン中。ニノ君のお話しも楽しみですが、ピアノの話もとってもステキ!
2019.01.01 20:31 | URL | #- [edit]
ココシュカ says..."バイエル"
私が小学生の時、ピアノを習いたいと言ったら母がとんでもない先生を探して来ました。
小学校一年生の私に、ドイツ語読みでの楽譜を教え、(ツェーとかゲーとかですね)ソルフェージュとかもバッチリ。むすんでひらいてを習う位の気持ちでいた私にとっては半端ない驚きでした。
しかも80年代で、先生は化粧バッチリ、ソバージュバッチリでそれすら怖かったのに、ソプラノの声で叱られる恐怖も手伝って、バイエルすら卒業出来ませんでした。
そんな私から見たら、ninoquincampoixさんはすごい以外の何者でもありませんが。
謙虚な日本人だから自信は持てなくても笑、楽しんで弾いたらいいと思います。「音楽」なんですから。
…と自分に甘々な私は気楽に書きますが、ストイックなんですよね。それもすごいと思います。
2019.01.01 23:18 | URL | #- [edit]
dodoyayoi says..."tres belle"
不覚にも その後のピアノ を読んで涙がポロポロ・・。 近年ギンギンのヘビーメタルばかり聞いている私なのに・・。 多分 音楽との再会とその展開が あまりに美しいからです。 しかも 傍らにNino や夫君がおり 王と王子を従えている王女は物静かです。 ブラームスやバッハの選択、先生の選択は適格です。(私はこの巨匠達だけを聴いていた時期が長かった、ホントは。)
ありがとう、この一年も視覚、味覚、感覚への快い風。 時折 真面目、勤勉過ぎて 心配になる事もありますが そうでなければ 薔薇は、花は咲かないか・・、それにNino様もいるしね。 心より一家にとって良い年となりますよう
2019.01.02 10:04 | URL | #- [edit]
ninoquincampoix says...""
クララの姉さん、こんにちは
教会は音の反響が他のホールとは違うので、リハーサルの時に「完全に音が消えてから入るように」と先生に注意されました。演奏としてはどうだったのか・・・自分ではわからないのですけど(笑)
ニノはピアノで吠えることはないですね。いつもごろりと寝ていますよ。うるさくないのかな?と心配になります。
いつもコメントありがとうございます。
2019.01.04 00:41 | URL | #- [edit]
ninoquincampoix says...""
シーさん、こんにちは
わぁ、そうなんですか?
大人になってから再開する人が意外と多いんですよね。
ピアノの練習は孤独な作業なので、本当はピアノブログも書いて、そういうピアノ再開組の方々とつながりたいと思っているのですが、なかなかそこまでの時間がなくて・・・ずっと孤独なままっていうか(笑)
また機会があったら、ニノのブログでひとりごとをつぶやきますね。
コメントありがとうございます。
2019.01.04 00:51 | URL | #- [edit]
ninoquincampoix says...""
ココシュカさん、こんにちは
ココシュカさんの先生、今の私ならすばらしい先生だと思えるのですが、入門クラスの子供には本格的すぎて、全然楽しくなかったでしょうね。ソバージュでお化粧ばっちり・・・も想像できますよ。時代的にそういう女の人が多かったですよね、肩パットが入ってるお洋服とか(笑)
そうなんですよね、そもそも「音楽」なんだから、楽しんで弾けば良いとわかってるのですが、そこにたどり着くまでが大変な作業というか・・・(笑)
いつもコメントありがとうございます。

2019.01.04 01:00 | URL | #- [edit]
ninoquincampoix says...""
dodoyayoi さん、こんにちは
ありがとうございます。dodoyayoi さんにとっても良い1年になりますように。

私も違うジャンルの音楽を聴いていた時期がありましたが、こうしてクラシックに戻ってみると、やっぱり気持ちが落ち着きます。バッハは好きです、今はね。たくさん曲がありすぎて、絶対に全部は弾けないけど、そのうちのいくつかはレパートリーにしたいと思うものがあります。
小さい頃と違って、練習すればいつまでも覚えているということがないので、大人になってからの方が練習をしないことへの危機感が強くなりました。バラの花の話、確かにそうなのかもしれないです。きっと私は豪華で大きな花をいくつも咲かせることはできないのですが、こつこつお水や肥料をあげながら、ひとつ位は小さくてもきれいなお花を開かせることができたら良いかな・・・というところでしょうか(笑)
いつもコメントありがとうございます。
2019.01.04 01:17 | URL | #- [edit]

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